新しい分野に挑戦する意欲とチーム間の連携強化で信頼性の高い製品づくりへ

PROFILE

M.U.さん

エンジニアリング・グループ所属

前職ではソフトウェア開発に従事。ペン技術で高いシェアを持つワコムで最前線の技術者として活躍したいと考え、2020年にワコムに中途入社。現在はノートPCやタブレット向けのペン技術開発を担当。

現在のお仕事や、その特徴について教えてください。

ワコムのAES(Active Electrostatic : Active ES)技術の開発を担当しています。ワコムといえば、液晶タブレットやペンタブレットが広く知られていますが、AESは他社ブランドのノートパソコンやタブレットにも搭載されるペン入力技術です。主に、ペンや画面側で動作するファームウェアの開発に携わっています。

最近では新たな機能開発に特に力を入れており、その中でも「ハプティクス」と呼ばれる振動機能に注力しています。実際にボールペンや鉛筆で紙に書いたときの手ごたえや質感を、電子ペンでも再現する技術です。競合他社の技術も急速に進歩している中で、「ワコムのペンならではの価値」を高めるため、日々チャレンジを続けています。

どんなところにやりがいを感じますか?

私が携わる業務領域では、パートナー企業との共同開発で製品を生み出すことが多く、ワコムのペン技術はさまざまな企業の製品に搭載されています。主に他社ブランドとして市場に出るため、ワコムの名前が前面には出なくとも、パートナー企業が「ワコムとの共同開発」とプレスリリースや公式発表で取り上げてくれたときなどは、日々の取り組みや挑戦が形になったことを強く実感します。やはり、自分が携わった技術が認知される喜びは大きく、エンジニアとしての誇りや仕事の意義を深く感じています。

技術開発の成功のために必要なことは?

個々の専門性だけでなく、チーム内外での連携を強化することです。専門分野に特化したエンジニアが多い環境では、認識のズレによってコミュニケーションやタスクの調整が思うように進まないこともありました。

このような開発現場の課題を解決するために取り組んだことの一つが、ソフトウェアテスト専門チームの立ち上げです。開発プロセスの中で各エンジニアが情報や課題を共有しやすくなり、部門間の連携も強化されました。開発初期から不具合を社内で発見できる体制が整い、品質管理の強化や信頼性の高い製品づくりにもつながっています。

ワコムでエンジニアとして成長するために大切なことは?

私たちはペン技術を専門としていますが、常に他分野の技術動向も目を向けています。技術ニュースサイトで新技術をこまめにチェックしたり、展示会に参加して直接新技術に触れたりと、積極的な情報収集を欠かしません。

新しい技術に触れる中で、「この分野の技術はワコムで開発する製品にも取り入れられるのでは」といった具体的なアイデアが生まれ、実際にベンチャー企業やスタートアップと共同でプロジェクトを立ち上げた実績もあります。 新しい分野に挑戦する意欲や、異分野の知識を柔軟に吸収できること、そして、これからのペン技術やユーザー体験をチームの力を結集して形にしていくことを楽しむ気持ちを持つことだと思います。
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